兵庫県強度行動障害地域生活支援事業の取り組み(成年期)於 中央北生涯学習プラザ小ホール

2021年12月22日(水)

演題 ~住み慣れた地域で暮らしていくために~
講師 障害者支援施設あかりの家 部長 亀山隆幸氏(集中支援コーディネーター)

「障害者支援施設あかりの家とは」

*あかりの家は高砂市にあり1986年開設で現在36年目
・利用者48名中(自閉症9割、知的障害重度97%)年齢46歳~55歳が2/3
 養護学校を卒業した時から36年経っているので年齢が高い。
・事業内容
 施設入所支援事業(40名)生活介護事業(40名)短期入所事業(6名)
 日中一時支援事業(10名)障害児等療育支援事業(県・姫路)
★兵庫県強度行動障害地域支援事業
2018(平成30)年4月に三田市で親による障害者監禁事件が発覚、報道されたことで、保護者は加害者である一方、不適応行動を頻回に示すわが子に対して適切なサポートを受けることが出来なかった被害者とも言えるかもしれない、というのがきっかけで、緊急性のあ る強度行動障害者を短期から中期間集中支援し、再度地域生活を送ることができる仕組みを構築するとともに, 地域での受け皿ともなる事業所の支援員スキルを向上させ、障害者の安定した地域生活を実現させることを目的に、県単独事業として2019年創設された。

*対象者:原則、在宅障害者のうち、18歳以上で「行動関連項目」判定基準で10点以上の障害者
①集中支援 <期間> 原則3~6ヶ月(地域支援含む)
  あかりの家での集中支援(約2ヶ月)
 ②地域支援<期間>原則1ヶ月
  あかりの家での実習(約3週間) 所属施設での訪問助言(約1週間)
  対象・・対象利用者が地域に戻った際に利用する事業所等の職員
  内容・・集中支援機関が行う集中支援に参加し、対象者の障害特性や対応を学ぶ。
 ③集中支援協議会
  対象者、支援機関の決定、効果の検証
  *申請者:家族(各市町の障害福祉課へ)
<感想>
あかりの家で問題行動・生活リズムを再構築するため集中支援を受け最後の1か月は地元の施設職員があかりの家で支援ノウハウを習得し、地元施設で受け入れ態勢を整える。また、家族も連携し家庭生活を見直す、という事業内容について、強度行動障害を親だけで立て直すのは難しく、地域生活を続ける上でも専門のスキルを持った職員・施設で
対応し強度行動障害者支援事業はとても重要なことだと思いました。